五感に響く旅、北海道 [2日目]

朝、窓を開けると気持ちのいいお天気!
今日こそトレッキング、がんばるぞぉーと黒岳へ。
大雪山国立公園・黒岳の紅葉は、ちょうど9月中旬から下旬が見ごろとのこと。
ホテルから色づく山々を眺め、気分は高まります。

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北海道 黒岳ペアリフト黒岳五合目までロープウェイで上がり、そこからさらにペアリフトに乗って七合目まで行きます。
七合目へ到着。さぁ、頂上までのトレッキングのはじまりです。

北海道 黒岳歩きはじめて30分ほど経過したころ、赤や緑、黄色といった秋の装いに色づいた木々が見えてきました。
上方を見上げると、さらに濃く色づいた紅葉がはっきりと分かります。
疲れも忘れ、期待は高まるばかりです。
かわいい野草や花々、ちょっと変わった岩などを眺めながらのトレッキング。
ときおりふく気持ちのいい風に、心がきれいに洗われていくようでした。

北海道 黒岳の紅葉ふと気がつくと、あたり一面が紅葉となっていました。
「うわぁ!」と、山登りサークルらしきおじさんおばさんも、親に連れられ仕方なく来ている風の子供も、そろそろギブアップ寸前の私も、誰もが歓喜の声をあげます。
その紅葉は、首都圏で見られるそれとはくらべものにもならないほど色が濃く、美しく、そこはまるで紅葉のお花畑のようでした。
あれほどの紅葉を見て感動しないひとなどいるのでしょうか。
自然のチカラの偉大さを感じ、しばらくそこに立ちつくしてしまいました。
百分は一見にしかず、ともかく写真をご覧ください。

北海道 黒岳の頂上歩きつづけておよそ1時間半、ようやく頂上に辿り着きました。
そこで私たちを出迎えてくれたのは、なんとも冷たい強風と雹。
はぁ〜つかれたねぇ〜とか、よくがんばったねぇ〜とか、あ!あそこ見て!とか、そういう会話をする余裕はありません。
寒すぎるんです。
テレビでよく見るような、頂上で眼下を眺めながらすがすがしく達成感を感じているひとをやってみたかったのですが、正直トライしてみましたが、できません。
ほんとうに寒すぎるんです。これ以上ここにいたら凍え死んじゃうよ!ってくらい。
山の途中はあんなに美しく穏やかにあたたかかったのに、頂上は暗く冷たく、まるで別世界でした。

およそ1時間半かけて下り、3時間のトレッキングは終わりました。
足はすっかりガクガク。運動不足を否めません。

地上へ戻り、黒岳からほど近い『銀河・流星の滝』を見物。
滝の上からちょうど太陽の光が射していて幻想的でしたが、華厳の滝ほどのスケールは感じられませんでした。
ラーメンを食べて腹ごしらえをし、今日の宿泊地、然別湖へ出発!

然別湖とは、北海道十勝支庁管内の鹿追町北部の大雪山国立公園内にある、標高810mと、北海道で一番標高の高い場所にある湖です。

到着して、しばらく湖のほとりを散歩する私たち。
そこには、大きな湖と数件の宿、数件の宿と大きな湖・・・、それしかありません。
そう、なにもないのです。自然以外はなにも。
然別湖は、手つかずの自然が残された土地として有名なのだそうです。

近くのホテルの売店で買ったハスカップヨーグルトと微妙な味の夕張メロンラムネを飲みながら、夕暮れ時の湖畔を歩いていきました。
しばらく歩くと、足湯を発見。
夕方になるとかなり寒くなってくるので、私たちは冷えてきた体を温めるべく、並んで足湯につかりました。

今回の宿泊はホテル福原。
部屋や食事については特筆すべきところはありません。
若い女性グループには敬遠されそうな地味な宿です。
修学旅行生や団体旅行向けのホテルとのことなので、北海道とはいえ味に期待しないほうがいいでしょう。

しかし!このホテル、実はちょっとすごいんです。
オーナーが集めた数々の美術品がホテルの一室に展示され、無料で公開されているのです。
棟方志功あり東山魁夷あり、かなり見応えのある内容です。
そして、展示室の絵は子供にも鑑賞しやすいようにと若干低い位置にかけられています。
修学旅行生を多く受け入れているこのホテルのさりげない配慮を感じました。

翌朝、目覚めてカーテンを開けると一瞬のうちに目が覚めてしまいました。
朝日に照らされて輝く湖と、辺りを囲む自然の美しさといったら!
心を奪われます。
湖も緑もキラキラ輝いているのです。驚くほどキラキラと。
手つかずの自然とはこれほど美しいものなのかと、本当に感激しました。
国立公園の中にあることで殺虫剤は使えないし、アンテナも立てられないのでまともな画像でテレビを見ることさえできない。
だけど、そんなこと以上に大切なものがここにはあると感じました。

ラグジュアリーな宿が注目される昨今。
然別湖にもホテル福原にもそのような華やかさこそありませんが、もっと違った胸に響く感動がありました。

美しい芸術を鑑賞し、美し自然に感動し、私たちは心を豊かにして札幌へと旅立ったのでした。

[3日目につづく]

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