富士山に登る 

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7月22日、いよいよ富士登山の日がやってきました。
朝5時に家を出て、電車とバスに揺られることおよそ5時間。
午前10時少し前に5合目に到着しました。
30分ほど準備運動などをしながら体を慣らし、10時20分、富士宮口からいざ出発!

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歩きはじめて1時間もすると、酸素の薄さを感じるようになりました。
早め早めの酸素補給が大事です。シューッ。
幸いにして雨も降らず、暑すぎも寒すぎもなく、気候は快適。
すでに息はあがってきていますが、意識的に水分と酸素補給しているので、我ながらなかなかの快調っぷりで6合目を通過。

7合目を過ぎる頃、強烈な空腹感に襲われアミノバイタルとカロリーメイトで栄養補給。
息も苦しく、足も疲れてきましたが、まだ大丈夫。
軽く飲んだり食べたりして休憩すると、まだまだ元気に再出発ができます。

休憩時のポイントですが、座らないことが非常に重要です。
座ると次に立ち上がるときにエネルギーを使ってしまうため、余計に疲れてしまうのだそうです。
そのことを後で痛いほど実感するとは、まだ知る由もありません。

8合目を通過してしばらくした頃、疲労が加速してきます。
足が思うように動かず、呼吸が苦しくなってきたのです。
同じ頃、やはり空太郎さんも心拍数が異様に早くなり、とても苦しそうな様子を見せます。
それでも酸素や水分を取り込みながら頑張って歩みを止めずにいましたが、ついに空太郎さんがダウン。
とうとう座ってしまいます。
そして、つられるように私も座ってしまったのです。
これがいけませんでした。

しばらくして立ち上がり歩き出すも、すぐに動けなくなりまた休憩。
座り込み、立ち上がり、少し進んではまた座り込み。
これを何度繰り返したでしょうか。
やがて、少し進むことすらままならなくなり、ほとんど這うようにして登る状態になってしまいました。

しかし、さすがにこんな状態では頂上へ到達できないと感じ、わずかずつでも歩いて進むようにし、休みたくなったら立ち止まって呼吸を整え、またわずかずつ進むようにしました。
ゆっくりと、でも決して座らずに、前へ前へ足を運ぶことだけを考えて。
すると、不思議なことに座って休んでいた頃よりもずっとラクに進めるようになったのです。

もう大丈夫。きっと登頂できると確信しました。

さぁ、頂上はすぐそこです。
他のメンバーはもうずいぶん前に登頂しています。
頂上まであと数歩!待ってて、みんな!

と、そのとき。
ゴォォォォォォォ!!
とてつもない強風です。大人ひとり簡単に吹き飛んでしまいそうなくらいの。
必死で岩にしがみつきました。それはもう必死で。
頂上を目前にして風に飛ばされ死んでしまったらシャレにもなりません。
砂やら石やらがビシビシ顔に当たりながらも耐え続け、風が止むのをじっと待ちました。

風が少しおさまった隙をねらって、ようやく登頂。
時刻はすでに16時でした。
頂上で温かいうどんを食べることを楽しみにしていたのですが、残念ながら食堂が16時で閉店のため断念。
でも、他の食堂で私は豚汁を、空太郎さんはおでんとラーメンをいただくことができました。

下山は河口湖口から。
行きにくらべれば道はゆるやかで、ずっとラクに歩くことができました。
でも長い。
くだってもくだっても5合目に着きません。
下山の道のりはなにしろ長いんです。
ひたすら無心で歩き続けました。

途中、とてもきれいな夕焼けを見ました。
がんばったご褒美ですね。

やがてあたりが暗くなると、今回強靭な体力でみんなを驚かせたメンバーのひとりが先頭に立ち、野生の目で私たちを先導してくれました。
彼のリーダーシップには本当に助けられてばかりでした。

ようやく5合目に到着。
わーい!よくがんばったねー!おつかれさまー!
と歓喜もつかのま、なんと河口湖駅からの最終電車に間に合わないことが判明。
どうする?どうするのよ?私たち!

ところが、河口湖駅で奇跡の臨時電車が!
なんでしょう、この運は。
なにやら某バンドのライブがあって臨時電車が出たらしいのですが、あれはまさしく私たちのための「奇跡の電車」。

しかし、奇跡は続きません。
乗り継いだ最終電車が、途中までしか行かなかったのです。
結局なすすべもなく途中からタクシーに。
それもこれも、私たちの登頂が遅れてしまったから。
本当に申し訳なくて胸が痛みました。

自宅に到着したときには、午前0時をまわっていました。
私たちの長い長い富士登山は、こんな風に幕を閉じたのでした。

登山は想像以上に苦しかったし、アクシデントもたくさんありましたが、でも、それでもみんなで富士山に登れてよかったと今は思います。
無心で歩き続けることで、心が浄化されたような思いがします。

それにしても、運動不足な上にデスクワークの毎日は、恐ろしく体力を衰えさせるものだと今回痛感しました。
スポーツジム通い、本気で考えなければなりませんね、空太郎さん。

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